ラベルデザインについて
『右回りと左回りと110のピース』
Illustration. 宗像りゅうじ
Design. 宗像佐和子
『右回りと左回りと110のピース』
僕は出口と入り口と言うテーマで、今も作品を描き続けています。人間が生まれてから死ぬまでの時間の意味です。
その中でも自然界の法則は、僕にとっての重要なテーマのひとつになっています。自然界においての善悪は存在しないし、不必要なものは無く、常に変化を繰り返しているところがとても気に入っています。
石渡ご夫妻の熱い想いを受け止め、作品制作が始まりました。 風、旋風が今回の重要なテーマに決まりました。
まずイメージしたのはマーブリングの技法です。北半球は右巻き、右回り。力を入れる。締める。 南半球は左巻き、左回り。ゆるめる。優しくする。という意味合いがあるようですね。 とにかくバランスがとても大事です。
白ワインに描く作品は、右巻きを意識し、水面にアクリル絵の具を垂らし込み、マーブリングを紙に写し取る。
赤ワインも同様に左巻きを意識して紙に写し取る。
写し取ったマーブリングを元に、画面構成を考える。6㎝x6㎝四方の板が支持体になる。アクリル絵の具で本画を描く。
計110ピースの集合体が作品として仕上がった。
ひとつひとつのピースには、ワインに携わった方々の思いや、自然の恵み、そしてボトルデザインのコンセプト『旋風』の意味が込められています。 以前ISHWATA VINEYARDさんにおじゃました時、石渡ご夫妻の想いが詰まった、本当に美しい農園の風景が広がっていたことを思い出します。そして僕たちも、ピースのひとつに携わる事が出来たご縁に、感謝申し上げます。
デザイナープロフィール
宗像りゅうじ
Ryuji Munakata
1964 桐生市に生まれる。 桑沢デザイン研究所卒
1986 第7回 日本グラフィック展 永井一正賞受賞
2007 あおもり国際版画トリエンナーレ入選
2021 桐生のアーティスト展 Kiryu Popに参加
2023 個展 宗像りゅうじ ART WORkⅢ DE GUCHI TO IRIGUCHI 2023(shop& Gallery K ATACHI象)にて開催
2024 第15回桐生市有鄰館芸術祭 アートビエンナーレ2024参加
2025 第99回 国展 版画部 新人賞受賞
